ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ

 
クリシュナは、ヴィシュヌ神の化身である。

ある日、牛飼村の人々は、インドラ神を崇拝し、犠牲祭の準備をしていた。
しかし、クリシュナは、インドラ神の高慢をくじく為に、森と山のおかげで生活している牛飼村の人々に、牡牛とバラモンとゴーヴァルダナ山を敬い犠牲祭をする事を提案し、インドラ神の崇拝を中止した。
インドラ神は、クリシュナの提案で、自分に対する崇拝が中止された事を怒り、牛飼村に大雨を降らした。
クリシュナは、ゴーヴァルダナ山を引き抜き、片手で傘のように頭上にさしかけ、人々、家畜を、その下に避難させた。
これを見たインドラ神は、驚嘆し、雨を降らせる事をやめた。



 遺跡: Bayon / Gambodia New


左手一本でゴーヴァルダナ山を持ち上げている。
山の下には、大雨を避けて猿や牛達が避難をしている。



 遺跡: Preah Vihear(Khao Phra Viharn ) / Gambodia


右手一本でゴーヴァルダナ山を持ち上げている。
山の下には、大雨を避けて牛達や動物達が避難をしている。
白いのはカビであろか?劣化が心配だ。




  遺跡 Prasat Khampaeng Yai / Sri Saket in Thai


このレリーフも、元々は、右手一本で、ゴーヴァルダナ山を持ちあげている図だったと思うが、その右手が失われているようだ。
クリシュナの両脇には、大雨から逃れるために避難してきた人や動物達が避難している。


 遺跡: Prasat Ban Pluang / Surin in Thai

 

右手一本でゴーヴァルダナ山を持ち上げ、かつ、右足を持ち上げているポーズは、どのレリーフも同じだ。しかし、ここのレリーフは、他に比べ精緻だと思う。
山の下には、大雨を避けて避難して来た人々や動物達が彫られている。



 遺跡: Prasat Phnom Rung / Buriram in Thai








  1. このレリーフは、主祠堂の東側破風にある。しかし主祠堂のすぐ東側には、Mandapaがレイアウトされており、このレリーフを正面からとらえるのは難しい。

    最初の写真は、北東から見たところ。
    クリシュナがゴーヴァルダナ山を持ち上げており、クリシュナの右側には牛達と牛飼(の親子?)が彫られている。

    次の写真は、南東から見たところ。
    クリシュナ の左側には、避難している牛飼村の人々の怯えている姿が彫られている。






このレリーフは、Phnom Rungの祠堂の南西に位置するPrang Noiの東面の破風。
これも小さいがゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ。カーラの上に描かれている。



 遺跡: Prasat Muang Tam / Buriram in Thai



ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナの図は、多くが破風に彫られていると思う。
おそらく、破風の形の三角が、山のイメージとあるからだろうか。
しかし、Prasat Muang Tamは、祠堂の入口上部のまぐさ石に使われている。

しかし、ゴーヴァルダナ山は三角に描かれており、確かに山に見えます。
山を持ち上げているクリシュナの両脇には、避難している人々がいる。

頭の大きさと体のバランス?なのかもしれないが、親しみを感じてしまうレリーフである。


TOP

ガンボジア クメールの旅 | タイ クメール遺跡 | 古代・その他ドヴァラヴァティ遺跡スコータイ遺跡ランナータイ遺跡
アユタヤ遺跡 | チャクリ朝〜現代 | 博物館 | お勧め遺跡 | 浮彫Gallery | 遺跡年表 | OTHERS 
自己紹介 | LINK掲示板E-Mail | 遺跡BOOKS古墳の丘を歩く | 里山へ登ったよ!